
お客様がおっしゃるには、
軒天の木目調プリント合板は「塗れない」と言われた…
とのことでした。
プリント合板塗装前

なぜ「塗れない」と言われるのか?
プリント合板は、剥がしきれずに残ったプリントが後から浮いてくる可能性があり、
「のちに剥がれたらクレームになる」と考えて“塗れない”と言う職人さんが多いのが実情です。
というのも、私たち塗装職人は「塗りたくない」のではなく、プリント合板など塗装に不向きな素材の場合、 もし数年後に剥がれたら「手抜きした」と叱責されることがあり、信用を落とすくらいなら 「塗れません」と言うしかない、という事情があるからです。
たとえ事前に“剥がれる可能性”を説明して納得いただいて施工したとしても、 実際に剥がれた時には説明が忘れられ、クレームになるケースを塗装職人は何度も経験しています。
おそらく今回も、塗っても剥がれるので「塗れません」が正解だと思います。
しかし、すでにほとんど剥がれて素地が露出している状態であれば、
「これだけ剥とんやけん、塗ったんが少々剥げても今よりましやろ?」 と私は思います。

もし将来、部分的に剥がれが出ても、メンテナンスすれば十分対応できますし、
なにより、せっかくの塗り替えなのに外壁だけ綺麗になって、この軒天を塗らずに残したら、
せっかくの塗り替えなのにつまらないですよね。
もちろん合板自体が傷んでいたら、張替えをお勧めします。
【施工事例】プリント合板の軒天塗装
塗装前

塗装前の軒天です。
ケレン後

ペーパーを当てて浮いているプリントを除去しています。
シーラー塗装

シーラーを塗布したことで、軒天の表面にツヤが出て光っているのが分かります。
今回は下地への負担が少ない水性タイプのシーラーを、状況に合わせて2種類使い分けました。
〇プリントが残っている部分(密着しにくい)➡ 「カチオンシーラー」を使用。素地表層への密着性を極限まで高めます。
〇プリントがほぼ剥がれている部分(素地が露出)➡ 「浸透性シーラー」を使用。合板の深部までしっかり染み込ませて固めます。
室内などプリント表面が活膜の場合は「密着プライマー」を使用します。「水性シーラー」では密着しませんのでご注意!
木目調プリント合板の軒天塗装完成


完成の写真を見て頂けたら、剥げる可能性のあるプリント合板でも塗らんといかんのはお分かりいただけると思います。
今後の劣化状況についても、経過を見ながらまたレポートしていきます。
ちなみにこちらのお客様には、塗膜の経過観察をさせて頂く事にご理解頂きました。
いわば当店の“実験台”になっていただいた形ですが(笑)
その分しっかりフォローしていきます。
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